うれしいを映し出す谷

鳥取県 大山の中腹。
真っ白な雪降る誕生日に谷を臨む小さな森に出会いました。
雪の上をゆっくりと歩くその足は止まり、「ここだ」と感じました。
森の中央 スープ屋の建つ場所です。

一瞬寒さを忘れて炎の揺らぎと
あたたかな温もりを感じたのを今でも思い出します。

それから幾つか季節は巡り2016年深秋、
森のスープ屋をオープンいたしました。

すぐそこにあるうれしいと感じることをいつも谷からの優しい風が教えてくれます。

この場所を
「うれしい」を映し出す(cinema) 、谷(valley)
シネマバレイと名付けました。

森に寄り添う小さなみんなのお家

原点は20年前。遥か海の向こう、旅の途中に出逢った小さなホスピス。
国籍や宗教関係無く人々が共に時間を過ごす平和な場所がそこにありました。

ホスピスの始まりは中世ヨーロッパの修道院と言われています。
旅人の疲れを癒やす場所、休憩所です。

初めて出逢ったその時に「これだ」と感じた物はカタチを変えて
森のスープ屋になりました。
この森に訪れただけで心穏やかになるような
そんな静かな空間を森の木々たちと一緒に育ててゆきます。

たくさんの『 ありがとう 』を一杯のスープに込めて。

かずぅ

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スープ

大山とその周辺の無農薬野菜を中心に、
旬のもので週替わりのスープを作ります。
農家の皆様が愛情たっぷりに育てた美しい野菜たち。
今、畑にあるものを頂きます。

ほんの少しだけ秘密の会話をお野菜としたらあとはコトコト。
レシピはありません。

味付けはシンプルに塩、味噌、醤油。
ハーブや異国のスパイスたちが華やかさを添えてくれます。
食材は体に嬉しいものを選んでいます。

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cinemaValley 〒689-4103 鳥取県西伯郡伯耆町真野694-19

Open 11:00 - 16:00/TEL 0859-57-5774
定休日 火曜日・水曜日・年末年始
駐車場には限りがありますので、なるべく乗り合わせの上、お越し下さい。

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cinemaValley

ゆるやかな坂道を下って行ったその先に、この森は広がっている。
コナラやクロモジをはじめいろんな木々が伸びやかに生えるこの土地自体も、
向こう側へとゆるやかに下っている。
その周縁は崖になっているが、生い茂る草木にはばまれて眼下は見通せない。
耳をすませば聞こえてくるほんのかすかな水音が
見えない谷の気配を伝え、その深さをかきたててくれる。

勾配のある土地には、ちょっと歩きたくなる魅力がある。
見上げたり、見下ろしたり、角度によって変化のある景色がある。
落ち葉や枯れ枝が敷きつめられた地面は、歩くとちょっとふんわりしている。
ふと見通せば、木々が織りなす光と陰で場に明暗が息づいている。
それが自然と歩む道を、腰を下ろしたくなる居場所を導いてくれるような気がする。

決して広大な土地でもなく、
大きな景色に開かれているわけでもないけれど、
どこかおだやかで親しみと奥行きのある小さな森…。

この森の手前、中ほどにこの小屋は横たわっている。
木々の間を縫うように、森をくぐり抜けてアプローチ。
切妻屋根がかかった細長い木箱のような建物が静かに谷の方に向いて構えている。
小屋の中に入ると粗削りの板を張った空間に包まれる。
そこに開かれた窓から外を眺めると、新たな視点で新たな森と出会う。
そして、あらためてこの森に包まれていることを知る。

やがて時を経て古びつつも、
日々刻々と移ろいゆくこの森の季節や時間を変わらず映し出してくれる…
そんなかけがえのない建築、人の居場所であればよいと思う。

建築設計/ 遠藤宏(しらいし設計室)

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